楽観的な見方をすれば「性善説」になり、慎重な見方をすれば「性悪説」になる。
性善説 - Wikipedia
性善説(せいぜんせつ)とは、人間の本性は基本的に善であるとする倫理学・道徳学説、特に儒教主流派の中心概念。
人の本性に関する考察は古今東西行われてきたが、「性善説」ということばは儒家のひとり孟子に由来する。
性悪説 - Wikipedia
性悪説(せいあくせつ)とは、紀元前3世紀ごろの中国の思想家荀子が、孟子の性善説に反対して唱えた人間の本性に対する主張。
「人の性は悪なり、その善なるものは偽(ぎ)なり」(『荀子』性悪篇より)から来ている。
未来の予測は、オペレーションズリサーチで、(1)最善、(2)最悪、(3)最有力、の3パターン以上を予想して、どのような場合でも対応できるように事前準備をしておくべきである。
(2)の最悪の場合でも対応できる人は、物事を慎重に見るので、人間が「性悪説」で活動していても、被害を最小限に食い止められるだろう。
オペレーションズ・リサーチ - Wikipedia
オペレーションズ・リサーチ(英語:operations research、米)、オペレーショナル・リサーチ(英語:operational research、英、略称:OR)は、数学的・統計的モデル、アルゴリズムの利用などによって、さまざまな計画に際して最も効率的になるよう決定する科学的技法である。
複雑なシステムの分析などにおける意思決定を支援し、また意思決定の根拠を他人に説明するためのツールである。
またゲーム理論や金融工学などもORの応用として誕生したものであり、ORは政府、軍隊、国際機関、企業、非営利法人など、さまざまな組織に意思決定のための数学的技術として使用されている。
ORの研究では、線形計画法(linear programing)、動的計画法、順列組み合わせ、確率、数理最適化および待ち行列理論、微分方程式、線形代数学などの数学的研究を踏まえて現実の問題を数理モデルに置き換える。
そのことで、合理化された意思決定が可能となるだけでなく、定量的な問題についても最適化を行うことができる。
近年は計算機を用いて煩雑な計算を実行する方法を研究することが多い。
ルトガー・ブレグマンが提唱する「性善説」は単なる願望に近いものであり、現実の世界では利害関係の衝突による紛争が絶えまない。
人間が性悪説で行動しても、
「そのままではいけない」
「共存する方法を模索しなければならない」
という発想のもと、改善案を提案する方が有益だと思った。
本書は、楽観的な人に対する気休めの提案で終わるだろうか。
あるいは、慎重な人に対する不満のガス抜きとして作用するのだろうか。
その判断は、読者諸氏に任せられている。
![]() | Humankind 希望の歴史 上 人類が善き未来をつくるための18章 ルトガー・ブレグマン 文藝春秋 2021-07-27 ¥1980 |
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